「僕はゲイなんだ・・・」
そういう事実が分かって、
最初はそれを自分で許せませんでしたね。
神様を恨みましたよ(笑)。
「周りのみんなはフツーなのに、なんで僕の人生だけこんななんだ!!」って。
そこから、僕はもう悩んで悩んで、自殺なども考えたり、将来もお先真っ暗だし、
それもすべて自分がゲイだから。
でも今では、ゲイとして生まれてきてよかったと思えるくらいになりました。
当時の僕からしたら信じられないくらいの逆転思考です(笑)。
そんな僕が、
ゲイである自分を受け入れられるようになるまでの経緯を、
簡単ではありますが、ちょっとまとめてみました。
何かの参考になれば、どうぞ♪
まずはしっかり落ち込む(16歳~20歳くらい)
まずは、
しっかり落ち込むことが大切です。
お酒で忘れる、とか、
ストレス発散させる、とか、
まるで喉に詰まったパンを牛乳で流し込むみたいな対処じゃダメです。
また、
無理矢理スマイルになって、気持ちを前向きにする、ということもやめるべきです。
「臭いものに蓋をする」ようなもんです。
自分の悩みを心の奥に抱えたまま、楽しいフリをしたところで、
あとで大爆発するだけです。
ちゃんと、悩みましょう。
一時的に気持ちを落ち着かせるために、
お酒を飲んだり、ストレス発散させたりするのは、別にいいです。
どんどんするべきです。
だけど、
問題の本質に迫らず、
気持ちだけ、上辺だけ、どうにか処理したつもりになっても、
すぐに問題が膨らんで、また自分の心にのしかかってきます。
だから、まずは、
しっかり落ち込むところまで落ち込むことです。
それでいいんです。
ちなみに僕は、
16~20歳くらいまで悩みました。
高校生になって、周りの友達に彼女ができて、
いよいよ僕はゲイなんだということを、
自分自身を見ても、周りを見ても、自覚せざるを得ない状況になってきたころです。
その頃、いよいよゲイである自分は、
これからの恋愛や人生、結婚についてどうしていけばいいのか、
悩んで悩んで苦しみました。
ちなみに僕の苦しみ方は「ひとり会議」です。
これについてはまた別記事で♪
着地点は「前向き」に。
とはいえ、
落ち込んだままだと自殺しちゃいます。
まず現実は、ゲイであることで、悩む自分がいるということ。
そして、
どうせ悩むなら、ポジティブに解決することです。
よく考えてください。
人は何のために悩むんでしょう。
解決するためです。
せっかく苦しんで、時間も労力もかけて悩むんだったら、
そのテーマ、必ず解決しちゃってください(笑)。
だって、
そうじゃないと、
ただの骨折り損でしょw
でもね、
悩んで悩んで、ネガティブな結論にたどり着いたとします。
それはまだゴールじゃありません。
ネガティブな結論っていうのは、簡単です。
「考えないようにする」とか「この世から消えてなくなる」とか、
そういうのは、まだ最後の結論に至っていない証拠です。
悩むんだったら、解決しましょう。
解決しないんだったら、そもそも悩まなくていいです。
当然です。
地球に隕石が落ちてくるとしたら、
僕が悩んだところで、解決しません(笑)。
(よく分からないけど)核ミサイルのボタンを持っている人が悩むべきテーマです(笑)。
ブルースウィルスが悩むべきです(参照:映画「アルマゲドン」)。
この場合の僕が悩むべきテーマは、
「隕石が落ちるまでにどうやって過ごすか」です。
人は、悩むと、落ち込みます。
すると、願ってもいない結論に向かうことがよくあります。
だから、
正しく悩んで、解決しましょう。
相談は、自分でちゃんと悩んでから
よく、悩みがあったらすぐ人に相談する人がいます。
別にそれでも構いませんが、
僕は、
ひととおり自分で悩んで考えてから、誰かに相談することをお勧めします。
なぜなら、
自分で悩めば、
悩みの全貌が明らかになり、
相談するべきポイントがハッキリするからです。
自分の悩みそのものを、自分でちゃんと認識していない状態で、誰かに相談するとします。
そうするとね、
他人の言葉に振り回されちゃうんですよ。
まずは自分でね、
自分の悩みの中のどの部分に悩んでいるのか、ちゃんと分かることが優先です。
自分の悩みの全貌がハッキリ分かれば、
他人のアドバイスが、不適切なものだったとしても、
不用意に傷つく必要がなく、受け流せます。
つまり、
自分にとって、有益なアドバイスと無益なアドバイスを仕分けできるので、
建設的な相談会にすることができるんです。
・・・難しい?(笑)
例えばね、
お金がなくて困っているとするじゃん?
よく悩まずに相談すると、
自分「お金がないんだよ」
相手「働けばいいじゃん」
自分「働いてるよ」
相手「じゃあなんでないの」
自分「知らない。だけど預金が底をつきそうなの」
相手「ちゃんとしてないからだよ」
自分「僕はちゃんとしていないんだ」
ね?
解決しようがないんだよね。
しかも不必要に傷つくこともある。
でもあらかじめ自分で悩みの予習をしておくと(笑)、
自分「お金がないんだよ」
相手「働けばいいじゃん」
自分「月々の収入は○○万あるんだけど、あれとこれの支出が大きいから、赤字になりやすいんだ」
相手「そういう状況なら、こんな方法で支出を削減できるよ」
自分「そういう方法があるのか!」
ね?
解決できるんですよ。
だから自分で自分の悩みをよく深く考えて、
つまりちゃんと悩んで、
どういう悩みなのかという全貌をしっかり細かく認識すること。
それを相談相手に伝えれば、
相談相手から具体的な解決方法を引き出しやすくなるってことです。
「理想の追求」より「この人生をどう料理してやろうか」
僕は、
ゲイであることに悩みました。
具体的にどんなことに悩んだかというと、
・結婚できないし、子どももできない。
・親に孫の顔を見せられない。
・今(学生時代)はなんとか騙せても、大人になったら「なんで結婚しないんだ」って追求される。
・総じて、幸せになれない。みんなより不幸な人生。
ってなことで悩んでいました。
つまりね。
・結婚して家庭を築くべき
・親に孫の顔を見せるべき
・親戚への世間体を気にするべき
・普通の生活が幸せであるはず
って思ってたってこと。
これはね、偏見ですよ。
結婚したって不幸な家庭はいっぱいあるし、
ノンケだって痴漢だ性犯罪だって逮捕される奴はいっぱいいるし、
親に孫の顔を見せたって、本当に大切なのは「その子がどんな人生を歩むか」だし、
普通に幸せそうな家庭だって、実際はドロドロなんてよくある話だし。
つまり。
幸せは環境で決まるんじゃない。
自分が決めるんです。
僕は勝手に「幸せな理想像」を掲げていました。
そして、それに当てはまりそうにないことが分かると、「=不幸」って思っちゃいました。
これは、間違っています。
僕はかつて、
津波に流された町を「こうしよう、ああしよう」って目を輝かせて話している人をたくさん見ました。
津波があった事実は不幸だったかもしれません。
でも、
そこから立ち上がろうとする情熱、行動、パワーっていうものは、
苦しみの中であっても、小さく強く輝く「幸せ」であるはずです。
幸せは、環境にあるんじゃない。
自分の中にあるんです。
大切なのは、それに気づけるか、です。
理想を掲げて、それにそぐわなかったら「不幸」と考えるよりも、
現状を見て、自分に何ができるかという明るい未来を考える方が「幸せ」だと思います。
僕の場合、
「教師として立派な人物にならなきゃいけない」
と思えば思うほど、ゲイであることもあって、どんどん理想から離れていく感じでした。
だけど、
「ゲイだからこそできる教育をしてやるぞ」
「この俺の、この境遇を、どう料理して輝かせてやろうかー!」
っていう考え方に変わってから、
・・・楽しくなりました(笑)。
「ない」ものを「ない」と嘆くより、
「ある」もので素敵な未来を作っちゃえw
抽象的に考えると、抽象的な結論が出る
こういう哲学的なことを考えていると、
抽象的な議論になるので、
抽象的な結論しか出ないんですね。
「人として、こうあるべき」
みたいな。
抽象的な指針も大切です。
でもそれは50%くらいです。
具体的に考えると、具体的な結果が出る
一方、具体的に考えると、具体的な結果が出ます。
そりゃそうです。
具体的にどう動くかが固まれば、結果が出ますからね。
だけど、
それは抽象的な方針やコンセプトが根底にないと、
自分の望む結果には結び付きません。
だから具体的な方法論も50%ですね。
これは人生を生きていく上でも大切な在り方です。
そして、こうして自分の人生を歩き方を見つけてきた僕は、
ゲイのスポーツサークルに入ってみたり、
耳の聞こえない人たちと交流を深めてみたり、
学生時代はいろいろなアルバイトをしてみたり、
学校教員にこだわらず、目の前の塾という環境に飛び込んで、子どもたちに尽力したり、
具体的に動いていく中で、
僕がゲイでなければできなかったなぁと思えるような結果がたくさん得られました。
ゲイであることが、自分の良さとして、
社会で誰かのために立つことができるようになった。
そういう実感を数多く重ねていく中で、
少しずつ、少しずつ、自分を受け入れることができていったと思います。
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