お前ってゲイだったの?
いつから?
俺ゲイになるとか最悪なんだけど・・・
僕は、大学生くらいまで、
ゲイが治ると思っていました。
いや、ちょっと誤解しないでほしいんだけど、
ゲイが「治る」っていう捉え方が正しいとか間違ってるとかじゃなく、
ストレートからゲイに、変わる。
ゲイからストレートに、変わる。
これは可能なのか?
あるとするなら、
意図的に可能なのか?
これは科学的&一般的に「ありえない」とされているんだけど、
僕の中での答えは、
「わからない」
と思っています。
今回は、
僕が今までにいろいろ調べてきた結果と、
自分の体験談、
そして様々な同じゲイの皆さんの経験を踏まえて、
どういう経緯でゲイになるのか、
僕なりにまとめてみました!
上野正卯(うえの・しょうぼう)
1979年・千葉県生まれ・ゲイ。
現在、付き合って7年になる彼氏と同棲中。
大学卒業後は教育業界で18年。
ゲイとして悩んだり工夫したりしたことが、
多方面で大きく活用できることを実感しています。
好みは「動く」
まずね、
人の好みって変わると思いません?
子どものころはピーマンが食べられなかったけど、
あのほろ苦い苦みが、大人になってから好きになったり。
今までなんか嫌いで聞いてこなかった、あのミュージシャンの曲。
でもいざ聞いてみたら、これがなかなかいい曲が多い。
いろんなきっかけで、好みは変わります。
いや、正確に言うと好みは「動く」かな。
だけどね、
「いやいや、オレは女しか好きになれないよ。男なんて無理」
っていう人、います。
それも分かります。
感覚的な話で分かりにくいので、
図にしてみましょう。
好み分布図!
これっていろいろな方々の話を聞いて、
こういうことなんじゃないかなーとまとめてみたのが、
自分の好みの強さを円の大きさで表した「好み分布図」です。
(オレ考案だぜー!w)
見方は、話を進めていけば分かると思いますw
例えばここに、ひとりの男性がいるとしましょう。
長い髪の女の子が好きです。
年上っていうより、
同じくらいかちょっと年下の女の子が好きだなぁ。
と自分では思っています。
でもある日、ぼーっとテレビを見ていたら、
ちょっとポッチャリした女の子が、かわいく見える瞬間がありました。
あれ、俺ってもしかしてポッチャリな子もイケるのかな。
むしろなんか髪が長いっていうより、
ちょっとポッチャリくらいがいいかも~。
これは太っている人が好きになったのではなく、
もともとこの男性は太っている人がある程度好きだったんですね。
でもテレビをキッカケに、
自分が太っている人も好きになれることに気付いたんです。
だから、
もともと、上図の黄色いマル「太っている人が好き」がない人もいます。
もともと、黄色いマルが大きい人もいます。
最初から黄色いマルが大きい人は、太っている人に目が行く機会が多いので、
自分が太っている人を好きだと、早くから気付けるんです。
だからね、
もともと無理なものを押し付けられても、
好きになれないものは、好きになれないでしょ?
でももともと好きになる要素が好み分布図の中にあったら、
キッカケがあったり、時が変わったりしたら、やっぱり気になっちゃうんです。
なんとなく分かってきましたか?
だからこんなふうに、
白いモヤモヤの部分が「女性が好き」から大きく外れて、
「今は女性好き好きモードじゃないな」という時期もあります。
このモヤモヤのエリアは、
時期や境遇、状況によって、
大きくなったり、小さくなったり、動いたりします。
もちろん動かない人もいます。
真っ暗なステージをスポットライトで照らすようなイメージです。
それで、このモヤモヤの部分が左上の方に動いたら、
男性を好きになれる要素が自分の中にあった!と分かるわけです。
これは、
今まで女性しかいけなかった人が、男性に惹かれるようになり始める状況です。
もちろん、これは自分の意志で動かそうと思えば動かせる場合もあります。
それが「常識」です。
「男は普通、女性を好きになるものだ」
「同性愛は間違ったものだ」
と強く強く自分に言い聞かせることで、
モヤモヤをもとの場所に修正できる場合もあると思います。
しかし見てください。
それは、上のような人の場合の話です。
「女性が好き」という円が一番中央にあって、大きく、
一部のごく限られた条件に当てはまる男性にだけ、一時的に興味を持てる場合です。
この円の全体図は、自分自身でもわかりません。
でもこれが自分自身の可能性です。
これは性的な好みだけじゃなく、
自分に向いている仕事だとか、趣味、
人生の満足度や幸せの在り方などにも同じことが言えると思います。
しかし、
↑ こういう人はどうでしょう。真ん中に大きく「男性が好き」がある人。
どこにモヤモヤが動いても、
「男性が好き」という円は、常に見えています。
あれ?左上になんか見えるぞ。
もしかしたら新たな可能性があるかも??
あ、女性もイケるかも知れない!
・・・となるワケですね。
これで女性と結婚はして、
社会的体裁は守ったうえで、
それでも自分の欲求の中央には、「男性が好き」が存在し続けてしまう。
そうして、既婚男性でも男性と関係を持つという人がいるんですね。
ゲイに「なる」のではなく、自分の中のゲイに「気付く」
分かっていただけましたか?(笑)
感覚って目に見えないのでなかなか説明が難しいんだけど、
ゲイに「なる」んじゃなくて、
まずは、自分の好み分布図の中に、ゲイの要素があるかないか。
そして大きいか小さいか。
更に、それに気付くか気付かないか。
実は気付いたけど、気付かぬふりをする場合もあると思います。
これは本当に難しい問題だと思います。
世の中にね、
ゲイを「治したい」って思っている人、たくさんいるんだよね。
でも、どこを調べても「ゲイは治らない」って書いてある。
それを見て、ゲイを治したかった若いことの僕は絶望しました。
でも、同性を好きになる要素って、実は多くの人が持っている。
同性を好きになる要素が、もともと小さければ、
気が付かないし、気付いたとしても無視できるかもしれない。
だけど、
同性を好きになる要素が、もともと大きかったら、
生きていく中で、いつか気付く場面が来るし、
気付いたら無視できないくらい、惹かれてしまうんだ。
だから、あとは自分の中の「好き」を無視して生きるか、
ゲイとして社会の中でどう納得して生きていくか、だと思います。
それについては、
また別記事でしっかり書いていきます。
コメント
[…] この辺の話については、こちらの記事で詳しく書いてあるから読んでみてね。 […]