自分の家族が嫌い①~家に居場所がない~

THINK

ウチの両親、テレビに出てるオカマを見て、
「気持ち悪い」「ありえない」「アンタ、あんなのにならないでね」
って言ってた…

この家族、嫌い。

そう思うゲイは少なくないんじゃないかな。

実は言うと、僕もそうでした。

僕はそんな自分の家族と、どう接したのか。
そして今、どう接しているのか。

結果から言うと、今はめちゃくちゃ仲がいいです。
そして、家族が大好きです。
いや、
大好きになりました。

この記事では、
とくに僕の「気持ち」や「考え方」など、
内面について詳しく書いていきますね。

あー、恥ずかしい(笑)

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学生時代は家族が嫌いでした

中学生のころね、
学校では男子たちが好きな女子の話とかしてるわけです。
僕は真面目キャラだったので、そういう話には積極的に関わらなかったけど、
テンション高い系の男子とかは、面白がってそういう話を振ってくるわけですよ。
まぁ、テキトーにあしらいますよね。
でも、もう心の中は落ち着かなくてしんどい。

はぁー。学校はイヤだ。

疲れて家に帰ってくると、
家族に対しても「仮面」を被らなきゃいけない。
男の子が好きだなんて、口が裂けても、命に代えても、
絶対に言えない。

僕には、心安らぐ場所がなかった。

家では、学校みたいに女子の話でからかう人はいなかったけど、
たまーに父親が、
「お前は彼女の一人でもいないのかー?作れよー?」
とか言ってくる。
そんなにからかうわけじゃないし、イヤミとかじゃないから、その言葉そのものには傷つかないんだけど、

「家族の言葉」って、やっぱり強い。

(そうだよな・・・父親だってやっぱり僕が彼女を作るって思うよな・・・)

ってなる。
そんなことを言う父親には、
絶対に言えないよ、ゲイだなんて。

母親も、
僕がバレンタインでチョコを貰ったのかどうか探ってくる。
そしてニヤニヤしてるんだよ。

そりゃ女子からチョコを貰ったら嬉しいよ。
「僕は、少なくとも女子から嫌われるような人ではないんだな」
ってなるからね。

だけど、女子の「好き」っていう気持ちにこたえられない自分がいるわけで、
しかもそれは他の男子とは、・・・違うんだ。

茶化されなくても、
「息子に彼女ができる」
っていう常識は、当たり前だけど、当たり前のように家族の中に流れていて。

そしてそれが、
親の願う「息子の幸せ」だったんだよね。
彼女ができる、結婚する、っていう流れが、さ。

そんな家族のことが嫌いでした。
でも今思えばさ、
それは「家族に愛されたい」っていう気持ちがあったからなんだよね。
両親の願う「息子の幸せ」を実現することで、両親も幸せになれるじゃん。
そりゃ息子が彼女を家に連れてきたら、親は嬉しいもんね。
そうやって両親を喜ばせないんだよ、オレは。

だから家族といると、苦しかった。

帰る場所がない

学校はね、イヤだったら行かなくてもいい。
学校から逃げる方法はいくらでもある。

だけど、家庭って逃げられないんだよ。

僕は家族に居場所がなかった。
だから家族から逃れたいって思った。

だけど、
家族から逃げて、どこへ行くの?
逃げ場所なんてないよ。
ホッとして帰ってくる場所であるべき「家」が、
僕にはなかったんだよね。

そうして僕は、
24時間、365日、
ずーーーっと仮面をかぶって生きていかざるを得なくなった。

今、僕は学習塾で働いていて、
子どもたちと接することが多いけど、
子どもがね、
自分らしく居られる場所がないなんて、つらすぎる。
そして勉強ができなかったり、人間関係が上手に築けなかったり、
何かうまくできていない生徒って、
やっぱり家庭に居場所がないことが多いんだ。

僕もきっとそういう生徒だったんだろうけど、
それに気づいてくれた大人は、どれくらいいたんだろう。
少なくとも僕は「気づいてくれた!」「分かってくれた!」って思ったことは一度もなかったな。
心に闇を抱えた子どもだったと思う。

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